2025/09/01
【ガイド】鈴鹿1000㎞のルールを知ろう!

走行セッション
フリー走行セッション(FP):その名の通り、練習するためのセッション。プレ予選:予選セッションで問題が発生し、順位が確定できなかった際の「保険」として実施される。万が一の場合でも、このプレ予選の結果に基づいて決勝グリッドが決定される。
予選:決勝のスタート位置を決めるセッション。全ドライバーの出走が義務。3名のドライバーの平均タイムでスタート順が決まる。
決勝:12:45にフォーメーションラップ開始。約80kmで、2列隊列を保ったままコースを1周。そのまま走りながらスタートをする(ローリングスタート)。スタートの合図が出るまでは追い越し禁止。スタートして6時間30分後に、先頭車両に対してチェッカーが振られる。
ドライバー・グレードとチーム・クラス

ここではポイントを絞って見ていこう!
▼プラチナ
プロのドライバーで、F1に参戦できる「スーパーライセンス」保持者(現在・過去)
▼ゴールド
プロのドライバーで、重要なシングルシーターの選手権に2シーズン以上参加し、表彰台が1回以上
▼シルバー
ライセンスを取得して1年目であっても30歳未満のドライバー、30歳未満で単座席車またはカートの有意な経験がほとんどないドライバー、モータースポーツキャリアを20代以前に始めた30歳以上のドライバー
▼ブロンズ
30歳以降に最初のライセンスを取得したドライバー
チームのCLASS(クラス)は、以下のように5つに分けられる。
▼Pro
最大で、プラチナ/プラチナ/プラチナの組み合わせ
▼Silver
最大で、シルバー/シルバー/シルバーの組み合わせ
▼Bronze
最大で、プラチナ/シルバー/ブロンズの組み合わせ
▼Pro-Am
最大で、プラチナ/ブロンズ/ブロンズの組み合わせ
▼Am
ブロンズ/ブロンズ/ブロンズの組み合わせ
ドライバーのグレード(カテゴリー)検索はこちらから>>
ピットストップと運転時間
▼ピット作業は4名まで、タイヤ交換は2名までで行う。▼ピットストップするたびにドライバー交代またはタイヤ4本を全部交換する義務はない。
▼1人のドライバーの運転時間の合計は最大195分(3時間15分)。 ※SCやFCYが入ると延長制度あり
▼1スティントの最長時間は65分。 ※SCやFCYが入ると延長制度あり
〇最大運転時間、最長時間をオーバーするとペナルティが課せられる
▼ピットストップの最低滞在時間は78秒。この秒数は、ピットレーンに入ってから出るまでの時間。※秒数変更の場合あり
〇指定された秒数以下の場合はペナルティが課せられる
▼給油中にタイヤ交換OK
FCYとSC
イエロー(イエローフラッグ)とは?
コース上で何らかの危険が発生したことをドライバーに知らせるための重要なサインのこと。▼イエローフラッグの特徴▼
イエローフラッグが掲示されている区間では、以下のルールが適用される。
追い越し禁止: 危険な箇所で他のマシンを追い越すことは厳しく禁止される。
減速: スピードを落とすことが義務付けられる。
イエローフラッグを無視して走行したり、追い越しを行ったりすると、ペナルティ(罰則)が科されることがある。
FCY(フルコースイエロー)とは?
コースの全域で速度制限と追い越し禁止を課す措置のこと。通常のイエローフラッグが「危険箇所がある特定の区間」に適用されるのに対し、フルコースイエローは、コース全体にわたって安全を確保する必要がある場合に導入される。
▼フルコースイエローの主な役割と導入状況▼
アクシデントの発生: クラッシュした車両の撤去やドライバーの救護、マシンの破片(デブリ)の回収など。
路面状況の悪化: オイルやクーラント漏れなど、路面が滑りやすくなった場合。
マーシャルの作業: コース上で安全に作業を行う必要がある場合。
▼フルコースイエローの主な特徴▼
全車統一の速度制限: 各シリーズによって異なるが、通常は80km/hなど、比較的低い速度での走行が義務付けられる。これにより、全車が同じ条件で走行することになる。
追い越し禁止: レースの順位を維持したまま、安全に走行する必要がある。
SC(セーフティーカー)とは?

▼セーフティーカーの主な役割と導入状況▼
危険な状況の管理: クラッシュが発生してマシンの破片(デブリ)がコース上に散乱したり、車両が故障してコース脇に停止したり、豪雨で路面状況が悪化したりした場合に導入される。
隊列のコントロール: セーフティーカーは、レースの先頭車両の前に出て、全車を先導する。これにより、レーシングスピードでの走行が抑制され、全車両が一定のペースで隊列を組んで走行することになる。
マーシャルの安全確保: 速度が落ちた状態で全車が走行することで、コース係員(マーシャル)が安全に作業(デブリの回収、車両の撤去など)を行えるようになる。
レースの中断防止: 大規模なアクシデントでない限り、レースを中断(赤旗)することなく、安全を確保しながら走行を継続させることができる。
▼セーフティーカーの主な特徴▼
追い越し禁止: セーフティーカーがコース上にいる間は、原則として追い越しは厳しく禁止される。
隊列走行: ドライバーはセーフティーカーに続いて、定められた車間距離を保ちながら走行しなければならない。
タイム差のリセット: セーフティーカーが出動すると、それまでに各車両が築いたタイム差がリセットされ、全車がひとつの隊列にまとまる。これは、レースの戦略に大きな影響を与え、再スタート後の順位変動のきっかけとなることがよくある。
FCYとSCの違い
セーフティーカーは、コース上にセーフティーカーが先導して隊列を組むため、後続車とのタイム差が詰まる。フルコースイエローは、各車が自律的に速度を落とすため、原則としてタイム差が維持される。これにより、レースの戦略や駆け引きへの影響を最小限に抑えることができる。フルコースイエローは、セーフティーカーを導入するほどではない小規模なアクシデントに対応するために、近年多くのモータースポーツシリーズで採用されるようになってきた。レースの面白さを損なうことなく安全を確保するための重要な手段となっている。