参戦予定チームを紹介

 9月12日(金)〜14日(日)に開催される2025 Intercontinental GT Challenge 第4戦 第49回 SUZUKA 1000kmに向け、7月18日(金)に暫定エントリーリストが公開された。2019年以来の開催となる今シーズンは、国内外から30台の顔ぶれが揃った。有力チームを紹介していこう。

 Intercontinental GT Challenge(IGTC)は、世界の象徴的な5つのコースを舞台として争われるが、基本的な理念として5レースをまわるチームに加え、その地域の有力チームが参加し、IGTCのマニュファクチャラー*選手権を登録しているメーカー(2025年はメルセデスAMG、ポルシェ、BMW、フェラーリ)がこれらのチームのポイントを稼いでいくというスタイルになる。

今季のSUZUKA 1000kmは、その概念を反映しGT World Challenge Asia powered by AWS(GTWCA)*の参戦チームが数多くエントリー。IGTCをシリーズで戦うチームと、日本から参戦するチームと戦う構図となっている。

*マニュファクチャラー:自動車メーカーのこと
*GT World Challenge Asia powered by AWS(GTWCA):IGTCと同じく、SROモータースポーツグループが主催するアジア全域で開催される国際的なGTレースシリーズのこと
 GTWCAの主要チームとしては、今季ランキング首位に立つ中国のOrigine Motorsport(ポルシェ911 GT3 R)が挙げられる。ポルシェファクトリードライバーを起用するほか、全日本F3で研鑽を積んだレオ・イェ・ホンリーを擁する。
Origine Motorsport
Origine Motorsport
 またGTWCAチームでは今季からシボレー・コルベットZ06 GT3.Rを導入したマレーシアのJohor Motorsport Racing JMRも強力。マレーシアのジョホール州の王子殿下であるH.H.プリンス・アブドゥル・ラーマン・イブラヒム、H.H.プリンス・アブ・バーカー・イブラヒムはふたりともスピード十分で強力なコンビだ。
Johor Motorsport Racing JMR
Johor Motorsport Racing JMR
 またアジア屈指の強力チームのひとつが、香港のMercedes-AMG Team Craft-Bamboo Racing。メルセデスAMG GT3 EVOを走らせるオフィシャルパフォーマンスチームのひとつで、世界でさまざまな栄冠を獲得している。他にもPhantom Global Racing(ポルシェ)やAbsolute Racing(ランボルギーニ・ウラカンGT3 EVO2)、Team KRC(BMW M4 GT3)など各メーカーの強豪が集う。

 これらのチームに加え、ヨーロッパ、アメリカなどからも屈指の名門が参戦する。炎を描いたメルセデスでお馴染みの75 ExpressGetSpeedHeart of Racing by SPSといったチーム、欧州はもちろん中東でもポルシェを走らせ活躍するドイツのHerberth Motorsportなどが挙げられるが、優勝候補でもあるのがMercedes-AMG Team GMR。GruppeM RacingとしてGTレース界では知られた名門で、2018年の鈴鹿10時間を制したチーム。参戦チームの中では、最も鈴鹿の"勝ち方"を知っているチームだ。
Mercedes-AMG Team Craft-Bamboo Racing

Mercedes-AMG Team Craft-Bamboo Racing

75 Express

75 Express

Herberth Motorsport

Herberth Motorsport

Mercedes-AMG Team GMR

Mercedes-AMG Team GMR

 そんな強力な海外チームに対する日本チームも楽しみな顔ぶれが揃った。GTWCAに参戦しているチームでは、Porsche Center Okazaki(ポルシェ)、LM Corsa(フェラーリ296 GT3)、TEAM 5ZIGEN(日産GT-R NISMO GT3)といったところが挙げられる。特にTEAM 5ZIGENはGTWCAでも毎戦のように総合トップを争うほか、SILVER-AMクラスの表彰台の常連となっている。日本車での参戦というところも期待したいところだ。
Porsche Center Okazaki

Porsche Center Okazaki

LM Corsa

LM Corsa

TEAM 5ZIGEN

TEAM 5ZIGEN

 また2024年から日本国内で4戦が行われ、鈴鹿1000kmでは併催となるSRO Japan Cup*からもBingo Racing(キャラウェイ・コルベットC7 GT3-R)、PONOS RACING(フェラーリ)、Team Handwork Challenge(日産)、MAEZAWA RACING(フェラーリ)が参戦することになった。

*SRO Japan Cup:GTWCAのサポートシリーズとして、日本国内で開催されるレースのこと
Bingo Racing

Bingo Racing

PONOS RACING

PONOS RACING

Team Handwork Challenge

Team Handwork Challenge

 Bingo Racingは世界的にも希少なキャラウェイ・コルベットC7 GT3-Rをひさびさに投入し、強力ドライバーたちがドライブする。またMAEZAWA RACINGはあの前澤友作が初めての世界戦への参戦となることからも注目だろう。そして、Team Handwork Challengeは佐々木大樹/木村偉織/三宅淳詞という布陣での参戦を表明。総合優勝を狙いにいく。
 最後に触れておきたいのが、Goodsmile Racingだ。SUPER GT GT300クラスで3回のチャンピオンを誇る強豪で、今季はひさびさにIGTCスパ24時間への参戦も果たした。谷口信輝、小林可夢偉というふたりとともにドライブする片岡龍也は「アジアの強豪と戦うことになりますが、僕たちはピレリを履くのもひさびさですし、挑戦者の立場だと思っています。簡単なレースではないと思います」と語る。今後、詳細なエントリーリストが発表されるとともに、激戦の予測も高まっていくことになりそうだ。
Goodsmile Racing
Goodsmile Racing

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