鈴鹿1000kmには33台がエントリー!IGTCのタイトル争いも激化

注目ポイント

Point1. BMWのWRTが夏の耐久レースに参戦
Point2. タイトルライバルはわずか2ポイント差
Point3. 現役IndyCarドライバーのスコット・マクログリンがJMRコルベットから参戦
9月12日から14日にかけて待望の復活を遂げる鈴鹿1000km大会のエントリーリストには、33台のマシンが名を連ねる。

大会まで1ヶ月を切った現在、第49回目となる歴史的なこの夏の耐久レースは、2025年 Intercontinental GT Challenge(IGTC)の第4戦にあたる。当初は30台の暫定エントリーリストを公開していたが、8月4日のエントリー申込受付締め切りをもって、33台が参戦することが明らかとなった。

そして、今回のエントリーリストにはドライバーラインナップも記載されている。

世界のスター選手が揃うなか、IGTCランキングでわずか2ポイント差となっているトップのアウグスト・ファルフスとケルヴィン・ファン・デル・リンデは、それぞれ31号車と32号車をドライブ。2019年のSuzuka10Hではファン・デル・リンデが優勝を飾ったが、予選でポールポジションを獲得していたのはファルフスだった。

WRTのエントリーも含め、7月に発表した暫定エントリーリストの段階ではまだ名前がなかったチームも複数ある。Japan Cupに参戦するK-tunes RacingのフェラーリとRunup SportのNissanも新たに参戦が決定した。

一方、19号車のランボルギーニはエントリーを断念。これにより、参戦マニュファクチャラーの数が8メーカーとなった。33台のエントリーのなか、26台を占めるBMW、フェラーリ、メルセデスAMG、そしてポルシェは、IGTCのマニュファクチャラーとドライバーランキングのポイントを獲得することが可能だ。

そんななか、総合優勝争いに食い込んでくるのはProクラスに参戦する11台となるだろう。
 
なかでも注目が集まっているのは、全車ともに特別なヘリテージカラーリングをまとうポルシェの3台だ。ポルシェ勢のなかで、最も有力なIGTCドライバーチャンピオンであるアレシオ・ピカリエッロは、バスティアン・ブースとローリン・ハインリッヒとともに、1981年の鈴鹿1000km大会で優勝を飾ったクレマー・レーシングのデザインをオマージュしたマシンをドライブする。

もう1台は1971年にポルシェ・917/20で初登場し、2018年のルマン24時間で復活した際に優勝を飾った、ピンクピッグの相性で親しまれる23号車。ドライバーラインナップは、クラウス・バッハラー、ドリアン・ボコラッチ、そしてパトリック・ニーダーハウザーだ。最後の1台は、グループC時代にルマン優勝を飾ったヨースト・レーシングのカラーリングをまとう7号車。チャンピオンのローレンス・ヴァントールとケビン・エストレに加え、パトリック・ピレがラインナップとなる。

メルセデスAMGからはIGTCとして初開催となった2018年のSuzuka10Hで優勝を飾ったGMRが参戦。そのほかにも、Craft-Bambooや日本人ドライバーのみで構成されるGoodsmile Racingのラインナップにも注目が集まる。フェラーリの優勝候補はファクトリードライバーであるトーマス・ネウバウアーを起用するMAEZAWA RACINGだろう。

コルベットはIGTCポイントこそ獲得できないものの、Proクラスからはアレクサンダー・シムズとニック・キャッツバーグのワークスドライバーに加えて、スーパーカーチャンピオンで現役INDYCARドライバーのスコット・マクログリンが参戦する。マクログリンは、INDYCARでゼネラルモーターズのエンジンを使用しており、2018年ぶりとなるIGTC参戦からは、目が離せない。

国内ファンにとっては馴染みのあるNissanもProクラスにエントリー。Team Handwork Challengeからは佐々木大樹、三宅淳詞、そして木村偉織が参戦する。

そのほかの注目選手は、2018年のSuzuka10Hで優勝を飾ったラファエル・マルチェッロと、現役チャンピオンのチャールズ・ワーツが32号車から参戦。また、SUPER FORMULAで活躍する太田格之進は、マクシミリアン・ゲッツとラルフ・アーロンとともにCraft-Bambooから挑む。F1で優勝経験のあるジャンカルロ・フィジケラは、LM Corsaからエントリーし、まさにスター揃いのエントリーリストとなっている。

さらに、IGTC発足の2016年から過去最大のエントリーとなるIndependent Cupに参戦するドライバーは、5名。BronzeクラスからはProクラスよりも1台多い12台が参戦し、Pro-Amクラスには6台、Silverクラスは3台でAmクラスは1台となる。

記事提供:SRO

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