2022年 SUPER GT シーズンプレビュー

 2022年シーズンのSUPER GTは4月16日〜17日に岡山国際サーキットで開幕を迎える。2021年シーズンに引き続き全8戦が国内での開催となり、鈴鹿サーキットでは5月28日〜29日の第3戦、そして8月27日〜28日の第5戦と、2戦の開催を予定している。今回は新たな車両の登場や新チームの参戦、ドライバーの移籍など、変化に富んだ2022年シーズンのSUPER GTの注目ポイントをお届けする。
 
Photo :T.Ogasawara

【GT500クラス】

 Honda、TOYOTA、Nissanの自動車メーカー3社がしのぎを削るGT500クラスでは、Nissanが14年ぶりにベース車両を変更。R35型GT-Rに変わり、新たに『Nissan Z GT500』を投入する。さらに、Hondaも『Honda NSX-GT』のベースモデルをNSX タイプSへと変更し、フロント、そしてリヤのデザインが進化を遂げている。
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 一方、TOYOTAは2020年シーズンにデビューした『TOYOTA GR スープラ』を継続するが、フリックボックスやラテラルダクト等、エアロダイナミクスにアップデートを施している。GT500クラスの現行車両規定が導入された2020年以来、2年ぶりにエアロダイナミクスの開発が解禁されたことで、勢力図にも変化が見られるかもしれない。

 過去2年は『ダウンフォースが多く、安定して速さを見せるNSX-GT』、『低ドラッグで富士で強いGRスープラ』、『ダウンフォースは多いが、ドラッグの影響も大きかったGT-RニスモGT500』とそれぞれの特性が見えたGT500クラス。2020年〜2021年の間に鈴鹿サーキットで開催された3戦では、いずれもNissan勢のNISMOが走らせるMOTUL AUTECH GT-Rが制し、NISMOがGT-RニスモGT500のポテンシャルと、ワークスの意地を見せた。

 しかし、2022年シーズンは車両変更、そして新たなエアロダイナミクス投入で、3メーカーそれぞれの車両特性も変わる可能性がある。それゆえに、2022年シーズンの鈴鹿サーキットで開催される2戦では、Nissan勢が強さを見せたこれまでとは違った展開になることも十分にあり得る。
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 ドライバーラインアップに目を向けると、昨年Nissan勢のTEAM IMPULから参戦した松下信治がHonda勢のAstemo REAL RACINGに移籍。一方、昨年までAstemo REAL RACINGに在籍したベルトラン・バゲットが松下に変わりTEAM IMPULに移籍するという、メーカーの垣根を越えた移籍も話題となっている。

 GT500クラスの新人レギュラードライバーは阪口晴南(WedsSport ADVAN GR Supra)、ジュリアーノ・アレジ(au TOM'S GR Supra)の2名だが、阪口は過去6戦でGT500クラスにスポット参戦しており、2021年第1戦ではポールポジションを獲得している。また、アレジも国内トップフォーミュラの全日本スーパーフォーミュラ選手権で優勝経験があり、2022年シーズンはこの"大型新人"の走りにも注目が集まるだろう。
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【GT300クラス】

 国内外の自動車メーカー9社の車両が参戦するGT300クラスは、全28台が参戦を予定している。GT300クラスの老舗チームであり、レーシングカーコンストラクターのaprが新たに開発したGT300規定のTOYOTA GR86 GTが、apr、muta Racing INGING、そして新規チームのSHADE RACINGの手により計3台参戦する。
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 さらに、HOPPY team TSUCHIYAがGT300規定のTOYOTA GRスープラを新たに開発。FIA-GT3勢ではBMW Team Studie がBMW M4 GT3を国内初導入するなど、GT300クラスへも新たな車両が続々と参戦する。これらの挑戦者を迎える立場となったディフェンディングチャンピオンのSUBARU BRZ R&D SPORTもエンジン、そしてエアロダイナミクスを進化させ、2年連続タイトルをものにするべくパフォーマンスの向上を目指している状況だ。

【鈴鹿開催の第3戦、第5戦はレース距離が大きく変わる】

 シーズン中2戦開催される鈴鹿ラウンドに向けては、レース距離の違いも大きなポイントとなりそうだ。5月28日〜29日に開催される第3戦のレース距離は、過去2年間に行われた3戦と変わらず300kmとなる。一方、8月27日〜28日に開催される第5戦のレース距離は450kmと通常よりも長めに設定された。これにより作戦面での自由度が増える一方、エンジン、そしてタイヤへかかる負荷も大きくなるため、第5戦は夏のサバイバルレースとなることが予想される。

 新たな車両の登場に、新チームの参戦と、見どころの多い2022年シーズンのSUPER GT。鈴鹿サーキットで開催される2戦を制するのはいったいどの車両、どのドライバーとなるのだろうか?戦局を占う意味でも、まずは4月16日・17日に開催される開幕戦に注目しよう。
 
 なお鈴鹿開催の第3戦のチケットは4月17日に発売が予定されているので、そちらも忘れずにチェックいただきたい。
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