鈴鹿8耐 Webマガジン

第19回 2020鈴鹿8耐Webマガジン
レース前に優勝が描けないと鈴鹿8耐で勝つことはできないんだ。F.C.C. TSR Honda France 藤井正和監督

鈴鹿8耐制覇に情熱を注ぐのが、鈴鹿サーキット近くにチームの拠点を置くF.C.C. TSRの藤井正和監督だ。
2005年の鈴鹿8耐では、総合4位、XX-F Div1(ダブルエックスフォーミュラ・ディビジョン1)のクラス優勝を達成する。この当時、出場マシンはJSB1000仕様への移行期だったが、独自の改造が可能なXX-F Div1は、コンストラクターとしての実力の高さを示すものだった。
そして2006年には、同じくXX-F Div1仕様のマシンで総合優勝を達成する。だが、この年を最後にXX-F Div1クラスは廃止となる。
藤井監督が次に狙ったのは、国内で主流となっていたJSB1000よりも戦闘力が高いスーパーバイククラスでの参戦だった。そのために2007年の世界耐久選手権の一戦であるアルバセテ6時間に参加、6位=10ポイントを獲得。これで世界耐久選手権を戦うチームの一つとして、スーパーバイクで鈴鹿8耐に参戦できることになった。
「あの頃は、鈴鹿8耐で勝つためにはどうすればいいかを考え抜いていたね。本当は2007年もXX-F Div1を続けたかったけれど、そのクラスがなくなってしまったのだから、次はスーパーバイクで出るしかない、とアルバセテにチームを送ったんだ」(藤井)
その2007年は、総合3位ながら世界耐久選手権チームで争われるワールドチャンピオンシップで優勝。これが世界耐久選手権チームとしての初優勝でもあった。
2008年からマシンがEWC仕様に統一されると、戦闘力の高いワークスマシンを手に入れないと鈴鹿8耐での勝利は難しくなった。そして2011年、HondaのワークスマシンCBR1000RRWで総合優勝すると、さらに2012年には連覇を決めた。
 
スポーツの世界では、タイトルを獲る時よりも、防衛が難しいと言われるが、藤井監督はこれを否定した。
「もちろんレースだから何が起きるか分からない部分がある。でも、速いマシン、いいライダーが揃えば優勝は見えてくる。いや、優勝が見えなければ鈴鹿8耐では勝てないんだ。だから、2011年と2012年で何かが違ったかと言えば、基本的な部分は何も変わっていなかったな」
 
このF.C.C. TSRは、現在、F.C.C. TSR Honda FranceとしてEWC世界耐久選手権でチャンピオンシップを賭けて戦っている。2017-2018シリーズでは、日本チームとして初めてチャンピオンを獲得した。そして昨年の鈴鹿8耐のレース前に、自らのチーム力に関して「表彰台に届くかどうか。3〜5位くらいかな」と予想し、実際は4位だった。これに藤井監督はこう語る。「いや、これで驚いてもらっては困るよ。我々はレースのプロ集団。自分のチームの力を把握して、ライバルの力を分析すれば、自然とどの位置にいるかは分かるよ」と。
そのF.C.C. TSR Honda Franceは、今年の鈴鹿8耐に向けて、EWC世界耐久選手権チームとしての戦いを挑むと言う。
「今年は新型コロナウイルスの影響でレーススケジュールが大きく変わってしまった。ただ、獲得ポイントが大きい24時間レースのボルドールがシーズン2回の開催となったから、消えかけたチャンピオン獲得の可能性が出てきた。鈴鹿8耐は最終戦としての開催だから、ここでも獲得できるポイントは大きい。鈴鹿8耐で優勝というより、EWCにレギュラー参戦するチームとして、今後のル・マン24時間、ボルドール24時間、そして鈴鹿8耐をしっかりと戦ってチャンピオンを取り戻したいね」
 

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