2018 AUTOBACS SUPER GT Round3 SUZUKA GT300km Fan Festival

SUZUKA GT300kmの歴史「1995年〜2010年」を振り返る Vol.4

SUZUKA GT300kmの歴史「1995年〜2010年」を振り返る Vol.4
 Hondaが全日本GT選手権(JGTC)にNSXの“SUPER GT GT500クラス専用機”を仕立てて実戦参戦を開始したのは、前年(1997年)のシーズン第2戦のことだった。それ以前にもル・マン24時間レース参戦マシン転用によるNSXの参戦はあり、もちろんそれも本格的な参戦ではあったが、専用機を用意して、というレベルでの参戦は1997年途中以降のそれが最初になる。そして開幕戦「鈴鹿GT300kmレース」という舞台に“SUPER GT GT500クラス専用機”で編成されたNSX軍団が姿を現わすのは、この1998年が初めてだった。

 迎えた1998年開幕戦、SUPER GT GT500クラスのスターティンググリッドは4台のNSX勢が1-2-3-6位を占める結果に。2台体制だった前年から発揮していた豊かなスピードは既存勢力の日産やTOYOTAを凌駕しており、ノーハンデの開幕戦で遺憾なく示されたそのポテンシャルからすれば、未だ得られていないSUPER GT GT500初勝利をNSX勢が今回つかむのは確実、そう思える戦況だったことも間違いない。

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 しかし当時のNSXには、JGTCというタフな戦いを勝ち抜く強さ、いい意味での鈍さのようなものが備わっておらず、予選上位寡占状態の1998年開幕戦は決勝で大きく暗転していくことになる。4台のNSXのうち、51周を走り切ってチェッカーフラッグを受けたのは1台のみ。他の3台はマシントラブルでストップしてしまうのだ。

 止まってしまった3台のうちの1台は、高橋国光/飯田章のNo.100 RAYBRIG NSX。終盤、トップを走っていての痛恨のトラブルストップだった(クラス10位完走扱い)。このNo.100と優勝を争っていたのが、唯一チェッカーを受けたNSX、山西康司/T.コロネルのNo.64 Mobil 1 NSX。しかし、こちらは黄旗無視でペナルティを取られての後退があり、2位でのチェッカーに。

 自壊に近い流れで勝機を失ったNSX勢の間隙を縫うようにして終盤にトップに立ち、開幕戦制覇を成し遂げたのはNo.23 ペンズオイル・ニスモGT-Rのエリック・コマス/影山正美だった。予選でNSX以外の最上位(4位)につけ、持ち前の“決勝力”を発揮したニスモのエースコンビが鮮やかに勝ちをさらっていったのである。これを単にタナボタと評すのは正しくない。クラス混走のJGTCで勝つために必要なタフさがマシンと陣営にあったからこその勝利で、逆に言えば(前述したように)やはりNSX勢にはまだJGTCを勝ち切る強さがなかったのだ。

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 1998年シーズン、開幕鈴鹿ウイナーのコマス/影山とニスモはドライバーとチームの両部門でチャンピオンに輝く。NSX勢はシーズン中盤以降に勝利を量産するが、星が分散。そして最終戦にはNo.64が逆転王座の可能性を残して臨むも、決勝フォーメーションラップでストップして決着、という幕切れになる。そういったシーズンの展開も暗示するような開幕戦だった。これでスカイラインGT-Rは鈴鹿での開幕300kmバトルが始まってから4戦3勝とし、この時代のこの舞台における抜群の強さも証明した。

 SUPER GT GT300クラスの開幕戦勝者はNo.25 つちやMR2の鈴木恵一/舘信吾。この年、彼らはJGTC〜SUPER GT史上最強ともいえる強さを見せていくことになる。決勝が実施されたシリーズ戦6レースとオールスター戦をあわせた7戦で、なんと6勝。シリーズ2位にダブルスコア以上の圧倒的ポイント差でのダブルタイトル獲得。舘選手が翌年の開幕前、SUPER GT GT500のテスト中に天国へと旅立ってしまったこともあり、1998年のSUPER GT GT300におけるつちやMR2の最強ぶりは伝説ともなっている。その第1章が、鈴鹿GT300kmでの開幕勝利だった。

SUZUKA GT300kmの歴史「1995年〜2010年」を振り返る Vol.1

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