スーパーフォーミュラ最終戦 JAF鈴鹿グランプリ

雨中の接戦で関口雄飛優勝。実質的チャンピオン候補の3名は5点差で最終戦鈴鹿へ

雨中の接戦で関口雄飛優勝。実質的チャンピオン候補の3名は5点差で最終戦鈴鹿へ 小林可夢偉とのバトルを制し、2018年シーズン初優勝を遂げた
関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
 岡山国際サーキットで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦は、予選、決勝レースともに雨に翻弄された。特に決勝では、荒天によってタイムスケジュールが何度も変更され、最終的には当初の予定よりも40分遅れの14時55分に決勝がスタート。周回数は、当初予定されていた69周から54周に減算され、最長レース時間も70分と定められ幕を開けた。

 スタート直前に雨が降り出したため、セーフティカー先導でレースはスタートし、序盤はグリッド順に隊列を組んで淡々と周回が重ねられていく。

 降り続ける雨の影響から7周目には赤旗が提示され、レース中断となる。コンディション回復を待って、約55分後にレースは残り時間51分で再開。ふたたびセーフティカー先導による走行が行われた。

 そして、スタートから12周目にようやくセーフティカーが撤収。ここから本格的なバトルがスタートした。

 そこから繰り広げられたのが、ポールポジションスタートの関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)と2番手スタートの小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)によるトップ争いだった。小林可夢偉は、セーフティカーラン明け直後からオーバーテイクをねらい、オーバーテイクシステムを使って関口雄飛に迫ると13周目の1コーナー、さらにダブルヘアピンの立ち上がりで勝負を仕掛ける。
雨中の接戦で関口雄飛優勝。実質的チャンピオン候補の3名は5点差で最終戦鈴鹿へ 関口雄飛とのバトルで小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)はフロントノーズにダメージを負った
 このダブルヘアピンの立ち上がりで、関口雄飛と小林夢偉のマシンが接触。小林可夢偉は、フロントノーズにダメージを負ったが、そのまま最終コーナー手前のマイクナイトコーナーで関口雄飛のインに飛び込んでオーバーテイク完了。トップにおどり出た。

 そこから猛プッシュを続けた小林可夢偉は、関口雄飛に対し約7秒差を築いてみせる。難コンディションにおける小林可夢偉の力走に関口雄飛も「今日はきついな」と感じていたという。

 しかし、そのまま小林可夢偉の独走優勝、と一筋縄ではいかなかった。一度はギャップを広げた小林可夢偉だったが、タイヤのライフが厳しくなり、関口雄飛とのギャップはみるみる縮まっていく。

 そして、その後方で福住仁嶺(TEAM MUGEN)とトム・ディルマン(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)が接触し、ディルマンが最終コーナーアウト側のグラベルでストップ。フロントウイングがコース上に脱落したこともあり、セーフティカーが導入され、小林可夢偉が築いたアドバンテージがリセットされたのだ。

 車両とデブリ回収を終えて27周目にレース再開。小林可夢偉は、リスタートも決めて関口雄飛に攻撃の糸口を与えない。しかし、その周のダブルヘアピン一つ目で小林可夢偉は、白線にタイヤを乗せてしまいオーバーシュートしてしまう。

 グラベルに飛び出した小林可夢偉は、なんとかコースに復帰したものの、すぐ後方につけていた関口雄飛が小林可夢偉の横を走り去り首位の座に返り咲いた。

 首位の座を失った小林可夢偉だったが、関口雄飛の背後に留まり続けると、31周目ごろからふたたびオーバーテイクシステムを使って攻めの姿勢を見せ始める。そして32周目、小林可夢偉はアトウッドコーナーへの飛び込みでオーバーテイクシステムを使い、関口雄飛のインに飛び込もうとしたが、ここではスピンした福住仁嶺のマシンがコース上でストップしていて、黄旗が掲示されていたため、順位の入れ替えは叶わなかった。

 そして、この福住仁嶺のマシンを回収するために、決勝レース4回目のセーフティカーが導入されて、そのままスタートから70分を迎えてチェッカー。小林可夢偉の猛攻を防ぎきった関口雄飛が2018年シーズン初優勝を遂げ、アグレッシブな走りをみせた小林可夢偉が2位、3位には平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が食い込んだ。

 予選で赤旗の原因となった福住仁嶺は、18番手からレースをスタートし、難しいコンディションのなか着実にポジションを挙げ10番手まで浮上したものの、レース終盤にスピンからマシンを止めてリタイア。福住仁嶺と同じくルーキーの松下信治(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は9位だった。
雨中の接戦で関口雄飛優勝。実質的チャンピオン候補の3名は5点差で最終戦鈴鹿へ ポイントリーダーのニック・キャシディ(KONDO RACING)は奮わず5位。
それでもポイントリーダーの座を守ってみせた
 関口雄飛と小林可夢偉がファンを魅了するレースをみせた一方、タイトルを争う3人のドライバーは影をひそめた。ランキングトップのニック・キャシディ(KONDO RACING)は、5番手スタートからポジションを守って5位フィニッシュ。さらに、予選Q2で敗退を喫した石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)は7位、山本尚貴(TEAM MUGEN)はポイント圏外の10位に終わった。

 石浦宏明、山本尚貴の両者とも見せ場を作れなかった上、ポイントリーダーのキャシディにギャップを広げられる結果となってしまった。

 第6戦岡山は、レース距離の75%を消化できなかったため、ハーフポイントとなり、ランキングトップは、キャシディで変わらず29ポイント。1ポイントを獲得した石浦宏明が4ポイント差の2位に浮上、ポイントを獲得できなかった山本尚貴は24ポイントの3位となった。第6戦を制した関口雄飛は、17ポイントの4位、チームメイトの平川亮も17ポイントで4位タイにつけている。

 最終戦鈴鹿は、レースウイナーにボーナス3ポイントが与えられるため、ポールポジションポイントとあわせて最大14ポイントが獲得可能。そのため、数字上は関口雄飛、平川亮にも逆転戴冠の可能性が残されているが、実質的なチャンピオン争いは5ポイント差に収まっているニック・キャシディ、石浦宏明、山本尚貴の3名に絞られた。

 ただし、関口雄飛と平川亮を擁するITOCHU ENEX TEAM IMPULは、シーズン後半から調子を上げてきており、最終戦鈴鹿でも速さを発揮すればチャンピオン争いをかき回す存在になることは間違いない。

 また、今季の注目ルーキーである松下信治と福住仁嶺、そして岡山でまたも2位に終わった小林可夢偉も悲願のスーパーフォーミュラ初優勝を狙っているのは間違いなく、最終戦鈴鹿は見どころが多い。最後に笑うのは、ニック・キャシディか、鈴鹿マイスターであり2013年チャンピオンの山本尚貴か、ディフェンディングチャンピオンの石浦宏明か。全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦鈴鹿は10月26日に幕を開ける。
写真提供:Takashi Ogasawara

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