スーパーフォーミュラ最終戦 JAF鈴鹿グランプリ

WTCCの流れを継ぐ新“格闘技レース”、WTCR世界ツーリングカー・カップの魅力

WTCCの流れを継ぐ新“格闘技レース”、WTCR世界ツーリングカー・カップの魅力 ツーリングカーレースの頂点に位置するWTCR 写真提供:WTCR
 10月27日(土)〜28日(日)に鈴鹿サーキットで開催されるWTCR世界ツーリングカー・カップの日本ラウンド。2018年から新たにスタートしたツーリングカーレースの最高峰、その楽しみ方を紹介する。

WTCRとは

 FIAが2018年からスタートさせたWTCRは2005年以来FIAの世界選手権ステータスとして長年ツーリングカー最高峰のポジションを担ってきたWTCC世界ツーリングカー選手権と、2015年の創設以来わずかな期間でグローバル・カテゴリーへと成長を遂げたTCR規定の頂点、TCRインターナショナル・シリーズが合併して誕生したカテゴリーだ。

 2015年に登場したツーリングカーの新規定であるTCRは安価なコストとBoP(性能調整)によるパフォーマンスの均一化が支持され、瞬く間に世界中に拡大。TCRインターナショナルを頂点にヨーロッパ、中東、アジアの各地域戦が行われているほか、独自規定からTCR規定に乗り換えたシリーズも生まれている。

 また、日本のピレリ・スーパー耐久や北米のPWCピレリ・ワールドチャレンジのようにシリーズ内に独立したクラスを創設するシリーズも現れるなど、年を追うごとに勢力が拡大している。

 そんなTCR規定で争われるシリーズの頂点に位置し、世界中からツーリングカーの名手が集まり、覇を競うのがWTCRだ。

 2018年シーズンはモロッコやドイツ、スロバキア、日本、マカオなどを含む全10戦で構成。レースウイークには決勝レースが3度行われるので、年間合計で30レースが行われる。タイヤはヨコハマのワンメイクだ。

 レース最大の見どころは、WTCCよりもさらに市販車に近いスタイリングをしたツーリングカーたちが、コース幅を目いっぱいに使ってバトルを繰り広げるところ。マシンをぶつけ合いながらコーナーへ飛び込んでいく様子は前身のWTCCと同じく“格闘技レース”らしく、見ごたえ抜群だ。

TCR車両とは

わずか3年で爆発的に普及したTCR車両。最大のポイントはコストと均一化されたパフォーマンス
WTCCの流れを継ぐ新“格闘技レース”、WTCR世界ツーリングカー・カップの魅力 TCRにはHondaやアウディをはじめとするメーカーが参入している 写真提供:WTCR
 WTCRを戦っているTCR規定車両は2015年に誕生した、比較的新しいマシンたち。誕生からわずか3年で世界中に爆発的に普及した。

 マシンは市販車をベースに改造されているが、その範囲は制限されており、トランスミッションやブレーキ、サスペンションなど、主要コンポーネントには数多くの共通部品を用いることでコスト削減が図られている。

 またマシンごとに異なるパフォーマンスはFIA-GT3などと同様にBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)を適用することで、性能を均一化。どのマシンを購入しても優勝争いに絡めるような仕組みが設けられている。

 こういった仕組みがツーリングカーレースを戦うドライバーやチーム、車両を製造するマニュファクチャラーから支持を受け、TCRに参入するメーカー、TCR規定を採用するシリーズが増加。瞬く間にツーリングカー界のメインストリームとなった。

 マシンの一例を挙げると、車両規定のセアト・クプラTCR(旧レオン・カップレーサー)を筆頭に、フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR、アウディRS3 LMS、ヒュンダイi30 N TCR、プジョー308TCR、オペル・アストラTCR、ラーダ・ベスタTCRなど、メーカーのモータースポーツ部門が手がけたマシンだけでも多種多様。

 それ以外にも、メーカーと密接なリンクを持つモータースポーツ系企業がR&Dを担当したホンダ・シビック・タイプR TCR(FK2、FK8型)や、アルファロメオ・ジュリエッタTCR、キア・シードTCR、フォード・フォーカスTCR、スバルWRX STI TCRなど、多くのモデルバリエーションが存在している。
WTCCの流れを継ぐ新“格闘技レース”、WTCR世界ツーリングカー・カップの魅力 バラエティ豊かなマシンが時には激しくぶつかりあいながらレースを戦うのがWTCRの見どころでもある 写真提供:WTCR
 こういったバラエティ豊かなマシンが一堂に会し、その頂点を競うのがWTCRというシリーズなのだ

ドライバーラインナップ

WTCCの流れを継ぐ新“格闘技レース”、WTCR世界ツーリングカー・カップの魅力 WTCRには世界中からツーリングカーの名手が集まり覇を競う 写真提供:WTCR
 2015年の誕生から、わずか3年で爆発的に普及したツーリングカーの新規定、TCR。その新規定で争うシリーズの頂点に位置するWTCRには世界中からツーリングカーの名手と言えるドライバーが集結している。

 2008年から2017年まで開催されていたWTCC世界ツーリングカー選手権からはワールドチャンピオン経験者のガブリエル・タルキーニ(ヒュンダイi30 N TCR)を筆頭に、イバン・ミューラー(ヒュンダイi30 N TCR)、ロブ・ハフ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)、テッド・ビョーク(ヒュンダイi30 N TCR)らが参戦。

 さらにタイトル候補として幾度も優勝を経験したノルベルト・ミケリス(ヒュンダイi30 N TCR)、エステバン・グエリエリ(FK8ホンダ・シビック・タイプR TCR)、トム・コロネル(FK8ホンダ・シビック・タイプR TCR)、メディ・ベナーニ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)らがエントリーしている。

 そのほか、TCRインターナショナルのチャンピオンをはじめ、TCR規定を採用しているBTCCイギリス・ツーリングカー選手権の強豪ドライバーなど、総勢26名の実力者たちが顔を揃えている。
WTCCの流れを継ぐ新“格闘技レース”、WTCR世界ツーリングカー・カップの魅力 “ワイルドカード”枠ではDTMチャンピオンのレネ・ラストも参戦 写真提供:WTCR
 また、各ラウンドでは“ワイルドカード”と呼ばれるスポット参戦枠も用意され、これまでTCRインターナショナルのトップランカーたちや、DTM王者のレネ・ラスト(アウディRS3 LMS)など豪華なゲストたちがエントリーを果たしている。
WTCCの流れを継ぐ新“格闘技レース”、WTCR世界ツーリングカー・カップの魅力 怪我からの復帰が待たれるティアゴ・モンテイロ 写真提供:WTCR
 また、チームとの契約を結びながら怪我の療養で欠場が続いているティアゴ・モンテイロ(FK8ホンダ・シビック・タイプR TCR)が、日本ラウンドまでに元気な姿を見せてくれるかにも期待が掛かる。

 またフォルクスワーゲンやアウディ、Hondaといったメーカーに加え、セアトやヒュンダイ、アルファロメオなど、日本ではなかなか見ることのできないレーシングマシンが戦っている点も魅力のひとつ。スーパーフォーミュラとは違う、多種多様なマシンが繰り広げるバトルにも注目してほしい。

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