
ソーラーカーレース鈴鹿は1992年にスタート。今年第21回大会を迎える歴史あるレースだ。太陽光で発電するソーラーパネルを動力源とするもので、様々なクラスに分けられ、それぞれの優勝を競う。その中で最も速く走るのがドリームクラスで、これにFIAの規定で制作されるFIAオリンピアクラスと、ソーラーパネル出力が800Wに制限されるチャレンジクラスが加わり、混走で5時間の耐久レースが行われる。
またソーラーパネルの出力が480Wに制限されるエンジョイクラスのマシンによる4時間耐久レースも開催される。エンジョイクラスは18歳未満の高校生、高等専門学校の生徒たちによる「エンジョイI」と、その他の「エンジョイII」の2クラスで争われる。2009年・2010年の2年はエンジョイIIクラスはドリームクラスなど格上のクラスと混走だったが、昨年からエンジョイIとの混走レースに戻った。しかも高校生主体のエンジョイIクラスが優勝したとあって、今年のエンジョイIIに参戦する大学・一般・企業などの先輩たちにとっては、まさに負けられない一戦となるだろう。
2010年までドリームクラス、FIAオリンピアクラス、チャレンジクラスは4時間×2ヒートでの戦いだったが、昨年から5時間×1ヒートの競技となった。このためスプリントレースの要素が加わり、エネルギーマネジメントをしながら、より速く走行することが求められることとなり、昨年のドリームクラスは予選で3分38秒台、平均速度は時速95キロ。ストレートスピードは時速150キロ近くにも達するほどだった。
こうなるとタイヤをはじめ車体に大きな負担がかかる過酷なレースへと変貌。昨年のドリームクラス、OSU大阪産業大学と芦屋大学ソーラーカープロジェクトによる優勝争いは終盤まで接戦が続き、両チームともギリギリのエネルギーマネジメントを強いられた結果、トップを走行していたOSU大阪産業大学が残り10分を切った時点で充電パワーを使いきりストップ。逆転トップに立った芦屋大学チームも5時間経過後コントロールラインにたどり着く前にストップしてしまった。幸いソーラーパネルからの充電で再スタートでき、なんとかチェッカーを受けるといった、手に汗握る戦いだった。2012年は昨年のノウハウも生かされ、他のチームも大きくスピードアップするのは確実。昨年を上回る激戦が展開されそうだ。
FIAオリンピアクラスは、2008年から始まったソーラーカーレースの国際規格車両。他のクラスが3輪以上となっているのに対し4輪が義務付けられ、ヘッドライトやテールランプ、方向指示機などの装備も必要で、公道でのレースを視野に入れた規格となっている。参加台数も年々増え続けており、昨年はドリームクラスとダブルエントリーしてきた芦屋大学ソーラーカープロジェクトBチームが2位に大差をつけて圧勝、2連覇を達成した。2012年は他のチームも力を付け、さらに台数が増えると予想される。注目は芦屋大学ソーラーカープロジェクトの連覇を止めるチームが現れるかだ。
2011年のチャレンジクラスは地元三重県のTeam MAXSPEEDが3連覇を達成したが、上位4チームが同一周回数でチェッカーを受ける大混戦だった。2位の柏会に加え、高校生チームの堺市立堺高等学校 科学部(3位)、紀北工業高等学校 生産技術部(4位)も優勝する力は十分にある。また他のチームもさらなる改良を加え、優勝争いに加わってくると予想される。Team MAXSPEEDの優勝を阻止するのはどのチームか。その挑戦を退け4連覇達成なるか。チャレンジクラスは2012年も熱い戦いが繰り広げられるだろう。
18歳未満の高校生または高等専門学校在学中の生徒が5名以上で構成されたチーム「エンジョイI」と、その他(大学・企業・一般・18歳以上の高等専門学校など)のチーム「エンジョイII」の2クラスが混走する4時間耐久レース。マシン規格が同じため2011年は両クラス入り混じっての総合優勝争いとなった。最終的にエンジョイIクラスの平塚工科高校社会部が優勝しクラス2連覇。2位にはエンジョイIIクラスのオリンパス RSが入った。今年はクラス3連覇を狙う平塚工科高校社会部。これに挑むエンジョイIクラスの高校・高専チーム。そして高校チームの総合優勝阻止を狙うエンジョイIIクラスの各チーム。はたしてどんな戦いが展開されるのだろうか。昨年を上回る接戦となるのは間違いないだろう。
