F1

2017年シーズン前半戦を振り返る! by 小倉茂徳氏

開幕戦オーストラリアGPスタートシーン

開幕戦オーストラリアGPスタートシーン

第11戦ハンガリーGPが終わり、2017年F1シーズンも前半戦が終了。ここまでのチャンピオン争いは、メルセデスAMG対フェラーリの一進一退の激戦が続いている。

開幕戦オーストラリアGPではフェラーリのセバスチャン・ベッテルが優勝。第2戦中国GPでは、ハミルトンがポール・トゥ・ウィンで反撃。第3戦バーレーンGPではベッテルが優勝。以後、ハミルトンはスペイン、カナダ、イギリスの3戦で優勝し、ベッテルもモナコGPとハンガリーGPで優勝。まさにこの二人の王座をかけたシーソーゲームという展開だった。そこに、今季からメルセデスAMGに加入したバルテリ・ボッタスがロシアGPでF1初優勝を獲得し、オーストリアGPで2勝目を挙げポイントを加算。結果、チャンピオン争いはベッテル対ハミルトンの一騎打ちから、ベッテル、ハミルトン、ボッタスの三つ巴の争いになっている。 一方、フェラーリのキミ・ライコネンは今シーズンまだ優勝こそないが、モナコGPなどベッテルに優る速さも見せており、走りの随所に彼の良さが現れてきている。
前半戦は激しくトップを争うベッテルとハミルトンにボッタスが迫る三つ巴の展開に

前半戦は激しくトップを争うベッテルとハミルトンにボッタスが迫る三つ巴の展開に

このようにメルセデスAMG対フェラーリの戦いに焦点が行きがちだが、レッドブルも忘れてはいけない。ハミルトンとベッテルが表彰台を逃したアゼルバイジャンGPでは、ダニエル・リカルドが優勝。それ以外のレースでもリカルドは堅実に入賞を重ねてランキング4位につけている。レッドブルのマシンは空力性能で優り、特にコーナーでとても速い。

パワーで若干劣っていてもストレートでは空気抵抗を減らすことで、メルセデスAMGとフェラーリに肉薄している。レッドブル勢の今後の活躍は、三つ巴のチャンピオン争いの展開を左右する可能性も十分にあると言える。
大荒れとなったアゼルバイジャンGPで見事優勝したレッドブルのダニエル・リカルド。

大荒れとなったアゼルバイジャンGPで見事優勝したレッドブルのダニエル・リカルド。

パワーの優位でストレートと高速コーナーで優るメルセデスAMG対パワーとコーナリング性能のバランスの良いフェラーリ、そしてそこに迫る空力で優るレッドブル。彼らが鈴鹿サーキット国際レーシングコースでどんな走りを見せてくれるか非常に楽しみな所だが、鈴鹿にはフェラーリとレッドブルが得意とするコーナーが連続する区間も、メルセデスAMGが得意とするストレートもバランス良く両方ある。日本グランプリはチャンピオン争いのなかでも予測の難しい、激しい戦いになるだろう。
鈴鹿サーキットはストレートとコーナーの割合は半々で、メルセデスAMGに有利ともフェラーリに有利とも言い難いコースだ

鈴鹿サーキットはストレートとコーナーの割合は半々で、メルセデスAMGに有利ともフェラーリに有利とも言い難いコースだ

メルセデスAMG、フェラーリ、レッドブル以外の中団グループも混戦で、フォース・インディア、ウイリアムズ、トロ・ロッソ、ハースも毎回激しい戦いを繰り広げているが、中でもフォース・インディアのエステバン・オコンが急成長し、セルジオ・ペレスとチームメイト間で激しい戦いも展開している。またウイリアムズの新人ランス・ストロールも、地元カナダGPで9位に入り初入賞、次のアゼルバイジャンGPでは3位表彰台にも立つ成長ぶりをみせている。
若手の成長も著しい。特にフォース・インディアのエステバン・オコン、ウイリアムズのランス・ストロールは注目だ

若手の成長も著しい。特にフォース・インディアのエステバン・オコン、ウイリアムズのランス・ストロールは注目だ

この中団グループの戦いにマクラーレン・ホンダも加わり始めている。今季から新コンセプト・新設計のパワーユニットを投入したマクラーレン・ホンダは序盤戦ではパワー、信頼性の両面で苦戦続きだった。が、第5戦スペインGPあたりから徐々にトップ10圏内をうかがう速さを見せ始め、アゼルバイジャンGPでフェルナンド・アロンソが9位に入賞。さらにハンガリーGPではアロンソが6位、ルーキーのストフェル・バンドーンも10位に入賞した。バンドーンはハンガリーGP直後の合同テストでも好タイムを出している。ハンガリーは曲がりくねった低速コースで、比較的パワーユニットの性能差が出にくいコースではあるが、その中でも改善したコーナーからの立ち上がり加速が好タイムに繋がっていることがうかがえた。また、前年までのHondaパワーユニットは暑いコンディションでは冷却不足に悩まされることも多かったが、今年のハンガリーもかなり暑かったにも関わらず、その点でも対策され問題は無かったようだ。

既に今季のパワーユニットについて大幅なアップデートは行わない見込みのメーカーもある中で、Hondaは後半戦に入っても改良の手を全く休めず、しっかりと効果が出ると判断した場合は可能な限り進化型パワーユニットを投入していく見込みで、ホームレースとなる日本グランプリではその成果がどのように現れるかも見どころだ。
序盤は非常に厳しい結果の続いたマクラーレン・ホンダだが、徐々に調子を上げ、ハンガリーではアロンソが6位入賞と良い形でサマーブレイクに入っている

序盤は非常に厳しい結果の続いたマクラーレン・ホンダだが、徐々に調子を上げ、ハンガリーではアロンソが6位入賞と良い形でサマーブレイクに入っている

今年のF1は車体とタイヤの幅が広がったことでコーナーの通過速度が格段に向上し、ラップタイムが去年よりも速くなった。とくに予選ではこのコーナーでの刺激的な速さが楽しめるようになった。決勝では、予想されていた以上にバトルと追い抜きもあれば、タイヤ選択とピットストップによる戦略的な順位変動もあり、多彩な展開となっている。「近年まれにみる面白さ」、「歴史に残るシーズン」といわれる今年のF1。サマーブレイク明けの展開、そして大一番の日本グランプリも目が離せない。

2017年グランプリ開催地

Rd. 決勝日 グランプリ名 開催地
1 3月26日 オーストラリアGP メルボルン
2 4月9日 中国GP 上海
3 4月16日 バーレーンGP サキール
4 4月30日 ロシアGP ソチ
5 5月14日 スペインGP カタルーニャ
6 5月28日 モナコGP モナコ
7 6月11日 カナダGP モントリオール
8 6月25日 アルゼンバイジャンGP バクー
9 7月9日 オーストリアGP シュピールベルク
10 7月16日 イギリスGP シルバーストン
11 7月30日 ハンガリーGP ブダペスト
12 8月27日 ベルギーGP スパ・フランコルシャン
13 9月3日 イタリアGP モンツァ
14 9月17日 シンガポールGP シンガポール
15 10月1日 マレーシアGP クアラルンプール
16 10月8日 日本GP 鈴鹿
17 10月22日 アメリカGP オースティン
18 10月29日 メキシコGP メキシコ
19 11月12日 ブラジルGP ブラジル
20 11月26日 アブダビGP ヤス・マリーナ

※2017年1月19日(木)現在

※内容は予告なく変更となる場合がございます。
※使用している写真・イラストはイメージです。

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